整っている。あまりにも、顔が良い。これが第一の感想。そもそも南木曽に来た理由の筆頭は、付近にある福沢桃介記念館を訪問することであり、この橋の方はそのおまけくらいに考えていた。ところがどっこい。桃介橋、素晴らしいじゃん。こん……っなに造形が整…
コラボカフェ企画が開始されてから約1週間が経ち、先日、退勤後に秋葉原和堂さんへ足を運んだ際の記録。橋姫をすすめてくれた友達と遊びに行ってみた。最寄りの地下鉄駅、東京メトロ銀座線4番出口の階段から出ると、すぐ店舗に至る看板が見つかる。まずは受…
その源流を辿ればメキシコに至ると推測される、現在はアメリカのテキサス州でよく食されている料理、チリコンカン。主に豆とひき肉とトマトで構成された、夏に食べても冬に食べても箸が……いいや、この場合は「匙」がすすむ、給食で出てくると嬉しい品目だっ…
目黒にある東京都庭園美術館では、毎年「建物公開展」が開催されている。美術館と名付けられ、通常は展示物を引き立てる空間として機能しているこの旧朝香宮邸の、建築様式や内装といった建物自体に着目するための企画。作品保護のために閉め切られていた窓…
そこに入る扉を固く閉ざされ、錠の鍵は地中に埋められ、すっかり誰も立ち入らなくなってしまった庭園がある。周りを囲む垣根の上からは日毎に太陽の光が射し、雨も降り注いではいるのだろうが、閉鎖されているから当然風通しはすこぶる悪い。手入れのされな…
お店の側面、緑のひさしが並んでいるのを見るとまさに若葉の葉を連想させられる。白いタイルの壁から生え、茂った工業的な草。なかなか魅力的だった。公式サイトによれば、創業は昭和23(1948)年とのことで結構な古さだ。アイスキャンディーやアイスまんじゅ…
東海館は昭和3(1928)年、稲葉安太郎という人物によって創業された温泉旅館であった。彼は伊東の材木商。それもあってか、館内の各所に使われている木やその加工には確かなこだわりを感じるし、増築時にはわざわざ各階の意匠を評判のよい棟梁へ依頼しているよ…
言葉はいつも「本来であれば到底できるはずのないこと」を、いとも簡単に人にさせようとする。そして、結局できてしまう。なぜなら言葉の上でのことだから。残酷な話だ。だから私は毎日のように、言葉さえあれば、と、言葉さえなければ、の狭間でもがきなが…
オイル香水専門店・The PERFUME OIL FACTORY(パフュームオイルファクトリー)の商品のうち、オリジナル22番とプレミアム4番ふたつの感想です。参考になるようなら過去の関連記事もぜひ。
目黒駅より徒歩数分。ホテル雅叙園の「百段階段」は昭和10(1935)年に完成した、敷地内に現存する中では最も古い、唯一の木造建築。正式には、ホテルの前身である「目黒雅叙園3号館」のことを指す。料亭の明朗会計を売りにした雅叙園は、細川力蔵とその相棒、…
個人的に、食事、宿泊、それから航空券や電車の切符などの交通費……つまり性質として体験に直結するものに対しては、買い物という言葉をあまり積極的に使わない。それゆえ人生を通して「一番高い買い物」を思い浮かべるとするなら、文字通りの物品から選ぶこ…
大正期に建造された洋館付きの日本家屋は、時に文化住宅と呼ばれる。近代の文明開化期において、「文化」という言葉が最新だとか、あるいは先進的だとかいう意味も兼ねて使われていた頃の影響で。東京は台東区上野、池之端の三段坂に面する岩田邸は、和館部…
えの木ていは近代の西洋館を利用した洋菓子店で、予約すれば2階の個室を貸し切りにでき、何にも気兼ねすることのない空間でアフタヌーンティーが楽しめる稀有な場所。ふつうに西洋館の一角でティータイムを、というのももちろん良いが、部屋自体を貸し切ると…
人や物、その他を好きになることは、程度はともかくその対象に対して膝を折ること。他の誰かがどこでどう定義していようと、私の世界の内ではそれが敗北であるのだと、はっきり認められている。でも、いとも自然に捧げてしまう。心を砕くなり、燃やすなりし…
私達はよく「お姫様ごっこ」をしていた。登場人物はお姫様、王子様、城の兵隊(複数人いてよい)、そしておばあさん。それぞれに割り当てられる役はじゃんけんで決められる。だいたい勝った人間から順にお姫様、王子様、兵隊……と決まっていき、最後に残った…