前回:
脇町の重伝建保存地区を見学するにあたり、宿泊したのはビジネスホテルマツカ。
JR穴吹駅から徒歩で約15分、オデオン座までは約20分といった立地で、このあたりは特に路線バスなども通っていないため、散策気分でぶらぶら歩いてみるのが吉。面白いものが沢山ある。歩くのがあまり好きではない人には面倒かもしれないけれど……。個人的に嬉しかったのは、ホテルのすぐ近くにスーパーマーケット「マルナカ」が存在していたこと。
旅行先ではできるだけ、現地ならではのスーパーに寄りたいもの。マルナカは関東地方にはないので、覗いてみるのが面白かった。晩ご飯として購入したものは後で紹介する。
ビジネスホテルマツカは2010年頃にリニューアルしたらしく、外観も館内設備もかなり新しい感じ。コインランドリーやコピー機、プリンターもあるみたいだった。到着当日は街を見て回った後で、だいたい夕方4時半くらいにチェックインしたような気がする。かなりお腹が空いていた記憶がある。
利用したのはフローリングシングルという部屋。
写真の左手に見える扉がユニットバス・お手洗いへの入り口。名前に「フローリング」とついている通り、玄関部分で靴を脱ぎ、それから板場の上にあがる形式で、個人的にとても好きだった。この旅行以来、ビジネスホテルで似たスタイルの部屋がある場合はそれを選んでいる。こんなに過ごしやすいとは知らなかった……。
なんというか、全面カーペットの部屋の場合でも確かにスリッパには履き替えるのだけれど、境界線が曖昧なのが気にかかる。こっちは靴で、こっちは素足の領域、と区分のはっきりしていた方がくつろげるのだった。理由はよく分からない。
こぢんまりとした部屋、その壁の一部には間接照明を兼ねた装飾が施されていて、そのスペースに物を置くことができたため、スーパーマーケットで購入したものを並べてみた。なんだか、ステージみたい。何の?
・チェリオの「やまももサイダー」
徳島県産のヤマモモ果汁を使用したジュース。ちなみに日本国内におけるヤマモモは、生産量、全国シェア共に徳島県が第1位となっている。このサイダー自体も甘酸っぱくて独特の深みがあり、桃と各種ベリーの中間のような風味が味わえた。けっこう味は濃いめではっきりとしている。
実際のヤマモモ果実の見た目はラズベリーに似ていて、表面がぷつぷつしている。おいしく食べられる時期が非常に短いので、見かけたら幸運。旬は6~7月の一時期とのこと。
・JA全農とくしま「ザ・すだち」
カートカンという紙の容器に入ったジュースで、これは燃えるゴミに捨てられる。旅行先などで歩きながら飲んでいても、潰して袋に入れるなどできるので処理しやすい。
レモンやオレンジとまた違った独特の酸味と爽やかさが味わえるすだちは、上のヤマモモと同じく、徳島県が生産量全国1位。その割合は95%にも上るというからまさに覇権を握っていると言える。料理に使ってもおいしいし、このザ・すだちはどちらかというとまろやかな感じに作ってあって飲みやすかった。
この日は4月下旬なのにまあまあ暑くて、夕飯に何を買って食べようか迷った末に、お蕎麦を選んだ結果。普通においしく食べた。
ビジネスホテルの部屋でひたすら黙々とご飯を口にする時間がわりと好きで、それは多分プライベートの確保されている、鍵のかかる空間が一番安らげるからだと思うのだけれど、それゆえに部屋に到着するとどうしても再び外に出る気力が減退してしまう。とはいえ友達と遊びに来た際などは元気に出掛けて行けるので、これはひとり旅の味な気がした。
一応、マツカのウェブサイトに「徒歩で行ける飲食店」という親切なリストが存在しており、お店で食べたい人は覗いてみるのがおすすめ。インド料理・お寿司・居酒屋・ラーメン屋その他が揃っている。
これは次の日の朝起きて、1階で食べた朝食。提供時間はAM7:00~9:30まで。
和食と洋食が選べるので洋食にした。
写真から受ける印象よりもかなりボリュームがあるため(宿泊プランにも「ボリューム満点朝食」と書いてある)これでお昼過ぎまで全然もつ。食べやすい細切れ野菜のサラダが嬉しい。食パンの横に添えられていたのは炒めたじゃが芋と、フライドポテト、ソーセージにほうれん草。チェックイン時に渡される食券を提示して席に着き、待っていると席まで運んできてもらえる形式なので、全部できたてだった。
ホテルのウェブサイトによれば朝食の内容は日替わりらしく、この写真と同じものが出るとは限らない。量がどのくらいなのかという点は品目と違ってそこまで変わらないと思うので、朝食をつけようか迷っている人は参考にしてみて下さい。
記録は(6)に続く……
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