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9月末に初めて訪れた秋田県。1泊2日に旅程で、田沢湖周辺散策と秋田市の近代建築見学を目的に、新幹線に乗った。
そういえば秋田新幹線は今年で開通25周年を迎えるらしい。水面に落ちた紅葉の葉を連想させる、にじむような赤い色をした車体が印象的だった。これはいわゆる2代目なのだそうだ。鮮やかなE6系「こまち」の外観は、奥山清行氏のデザイン監修による。
秋田では交通の便がある駅から徒歩すぐのホテルに泊まり、ついでに温泉と、現地の郷土料理を簡単に楽しんで帰りたかった。あとはゆっくりする以外、特別何かしたいことはなかったので宿泊してみたドーミーイン。
選択したプランは朝食付き。
部屋に入るのにはカードキーを使う。他に、大浴場を利用する際は別のパスワードが必要になるため、チェックイン時にそれが記載された紙ももらった。併せて150円の入浴税を支払う。
上がシングルルームの様子。寝台とデスク。
ベッドは極端に硬くも柔らかくもないマットで、わりと寝やすかったと思う。掛け布団の感じも。暑かったり寒かったりする場合はリモコンで空調調節ができた。たまに全自動になっていて操作できないホテルもあるけれど、ここは大丈夫。
電気ケトルでお茶を飲む場合、1階のエレベーター前にあるアメニティの棚からお茶の粉を取ることになる。歯ブラシやコームの横にある。あとはロビーのソファの近くに無料のコーヒーメーカーが設置してあるので、それを淹れて部屋まで持って帰ってくることもできた。
部屋に備え付けてあるのはシャワーブースとお手洗いのみ。浴槽に浸かりたい場合は大浴場を利用、ということなのだろう。寝室スペースと廊下は引き戸のガラスで区切られて、簡易脱衣所のようになる。
大浴場は平日だと夜も朝もそこまで混雑しておらず、特に朝9時前後は誰もいなかった。
他の利用客との兼ね合いなので、常時いつなら比較的空いているかは予想がつかないけれど……個人的には洗い場ではなく部屋のシャワーでもう全身を洗ってしまって、メイクも落とし、それから脱衣所へ向かうのが良いのではと思った。洗い場の順番待ちをしたり、長く占領したりしなくて済む。女性の脱衣所にはクレンジング・化粧水・乳液が洗面台に置いてあって自由に使える。
内風呂の天然温泉はうすい褐色をしていて、手触りはなめらかな感じ。浴槽がすこしぬめって滑る。情勢の影響か換気で窓を開けているので、室内なのに外気が入り、ほとんど露天風呂のようだった。これはこれで。
大浴場の外に、1人1本もらえるアイスキャンデーが置いてある。
そして、夜の9時半から11時まで、1階のレストランで提供されている無料のラーメン(夜鳴きそば)。ハーフサイズ。ホテル内では備え付けの館内着を着ての行動が可能なので、下に降りるときも普段着に着替えずに済む。夜に食べるものを買いに行かなくてもいいのは便利だった。
食堂内で食べるほか、テイクアウトも可能。専用の容器と袋に入れてもらえ、私は部屋に持って帰って食べた。その際、割り箸などをカウンターで回収していくのを忘れないように。
朝食の時間は6時15分から9時半までで最終入場が9時。形式はバイキングなので、トレーを持って食べたいものを見つけたら載せていく。値段は割高な印象がある(1800円くらいする……)けれど早朝からご飯をがっつり食べたい人はお得かもしれない。食べれば食べるだけ元が取れる。
個人的には郷土料理の「だまこ鍋」が食べられたので満足だった。
汁の中に浮かんでいる白いお団子の材料はお米。だまこもち、というらしい。炊いたうるち米を粒が残るくらいまで叩いて、丸めて煮て作るもの。これを棒状にして表面を炙ったものが「きりたんぽ」になる。
滋味豊かで、特に涼しい時期には、朝に出されても夜に出されても沢山食べられそうな料理だった。そもそもだまこもちがご飯なので、これ一つで白米と汁とを同時に摂取できるすぐれもの。
他にはお皿によそった焼き鮭と卵焼きだけで満腹になった。
チェックアウト時間は基本、11時。それ以外のプランもある。