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彷徨する自由帖

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銀座を散歩・クリスマスの集いと2018年後半の振り返り

 

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GINZA SIXの内装

 どうやら2018年が終わろうとしているらしい。参加した忘年会の席では、今年もあっという間に過ぎていったな、と感慨深げに呟く人たちの声をたくさん聞いた。では、自分にとってはどうだっただろうか。たくさんの出来事やそれらへの対応に追われてはいたけれど、一つ一つの密度が濃かったせいで、「気づかぬ間に終わっていた」とはとても言いがたい。どちらかといえば長いものに感じた。毎年のことながら、歓喜も苦悩も詰まった一年。

 今年は嬉しいことに、クリスマス・イヴの日に開催されるささやかなパーティーに招待をしてもらったので、当日は友人の家がある東京へと向かいがてら街を少し歩いた。会合に向けた買い物の前には銀座にある美味しいモンブランのお店にも足を運び、とても満足感の高い一日になったと思う。ここではそれらについてを書いておく。

 また記事の終わりには、イギリスにいた夏の頃から現在に至るまでの自身の状態を通した、2018年の簡単な振り返りを記すことにした。当時に比べて体調や精神状態がだいぶ回復したことは本当に喜ばしい。相変わらず気温差が大きいと咳が出ることが多いが、年明け後はひとまず、冷え込む睦月をどうにかして乗り切るつもりだ。

参考サイト:

国立公文書館(国立公文書館のサイト)

GINZA OFFICIAL(東京都銀座の公式サイト)

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和光本店(旧服部時計店)
  • 街の概要

 銀座といって思い浮かべるものはたくさんある。各種アートギャラリー、ハイブランドや老舗の店、新旧入り混じる建物が並ぶさまなど――。かつて、江戸時代に駿府から移設された貨幣鋳造所が街の名の由来とされており、それがここから無くなって(不正があったため別の場所へ移されて)からもこの場所は「銀座」と呼ばれ続け、明治2年にはそれを正式な名称として与えられることになったのだという。

 今でこそ華やかなイメージとともに語られることが多い銀座だが、幕末の頃など一時はかなり廃れていた時期があった。そこからの大きな転機となったのが、1872年の「銀座大火」である。これは銀座のみならず、丸の内や築地など現在の東京駅付近の一帯を焼き尽くし、かなりの被害をもたらした大火事だった。そこで政府は、銀座大火を踏まえて街を大きく改造することを決めたのだ。

 防火性が高い、煉瓦でできた西洋風の街並みを構想するにあたって、大蔵省は英国人の建築家であるトーマス・ウォートルスを雇い入れる。このとき建物の素材を考慮することに加えて、道幅を広くすることで、火災時の延焼の範囲を抑えるといった区画整理も行われた。同じ年には横浜から新橋を結ぶ鉄道が開通されたことで、近辺を行き交う人々の数も増加する。

 銀座を歩きながら、街の発展の過程について少し思いを馳せるのは楽しいものだった。「ハイカラ」という言葉の響きにいつも惹かれてしまうのは何故なのだろうか。

銀座大火について:災害に学ぶ―明治から現代へ―:国立公文書館

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配布されていたポストカード

 さて、待ち合わせをした場所から遠くない場所にギャラリーがあったので、ちょっと入ってみることにした。Span Art Galleryというところだ。このとき開催されていたのは、「伊豫田晃一 個展 〜夜の讃歌〜」。幻想的なモチーフが緻密に描かれた油彩や水彩が並ぶ空間で、これは作品集を出版する記念に企画された展示であるとのこと。

 彼の作品群からは、どこかマックス・エルンストのコラージュを連想させられる。その雰囲気が好きな人におすすめかもしれない。私は帰宅後、久しぶりに「百頭女」と「カルメル修道会」を本棚から引っ張り出してきて、のんびりと紐解いてみた。

銀座 Span Art Gallery:伊豫田晃一 個展 〜夜の讃歌〜

  • 銀座みゆき館

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かわいい店内

 友人の勧めで足を運んだこのお店は、和栗のモンブランが評判なのだそうで「銀座で一番美味しい」という謳い文句が外に掲示されているのが確認できた。熊本県産の栗をふんだんに使用、クセのない生クリーム、といった魅力的な言葉たちがひっきりなしにお客さんを引き寄せている。本格的に肌寒くなってきた外から眺める店内は、ひときわ暖かく煌めいて見えた。

 私が注文したのはケーキセットで、各種ケーキと紅茶かコーヒーの組み合わせを選ぶことができるものだ。お値段は少し高め。他にも「マカロンパフェ」や「シナモントースト」などの魅力的な品々がメニューに並んでいて、目移りする。また、友人が頼んでいた苺のミルフィーユをひとくち頂いたのだが、サクサクとした生地と、クリームの滑らかさが調和していてとても良かった。

 今回の紅茶はピーチアプリコットに。

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 ティーカップからは芳醇な桃の香りがしたけれど、実際に飲んでみると酸味が強く、ローズヒップティーなのかと一瞬思った。ロイヤルミルクティーにしておいた方が良かっただろうか。でも、ケーキのお供とするには案外ちょうど良かったのかもしれない。

 この和栗モンブランの土台に使われている、クッキーでもスポンジでもない白い板は一体何だろう――と、周りの薄い紙を剥がしたとき疑問に感じた。それはどうやらメレンゲであるらしい。甘さがかなり抑えられたクリームと併せて口に入れると、体温でメレンゲが軽く溶けて、全体が混ざり合っておいしい。栗のペースト部分は濃厚で、まるで本物の栗の実を食べているみたいだ。

 ちまちまと削るように食していたのに、あっという間に全体がお腹の中に消えてしまった。近いうちにまた足を運ぼうと思う。実は「銀座みゆき館」で扱われているモンブランにはもう一つ、洋栗を使ったものがあるのだ。くるみや、アーモンド風味の生地との組み合わせが楽しめる、そちらのモンブランを次はぜひ頂いてみたい。

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素敵な佇まい

銀座みゆき館:CAFE de GINZA MIYUKI-KAN

 

 この後は老舗デパート「東京大丸」へと向かい、夜を過ごすための食料やケーキを調達することになる。

 道中に日比谷公園、帝国劇場、三菱一号館美術館を横目に歩けたのは良かった。私は品川区の高校に通っていたが、横浜で生まれ育ったこともあり、あまり東京都のことを知らない。けれど好きな文豪や画家、他の著名人がかつて集ったその場所について、これからももっと調べていくつもりだ。「十二階」の愛称で呼ばれた浅草凌雲閣や旧い帝国ホテルの建物、鹿鳴館などが現存していないのは残念でならない。

 特に銀座大火の発生した明治のころ、旧来のものと舶来のものが共存し、時には対立しながら存在していた時代がとても好きだ。当時の錦絵や写真を眺めているだけで気分が高揚する。もしも共感してくださる方がいれば、ぜひ一緒に、史跡巡りなどをしに行きたいです。

 この日のお散歩、豪勢なお総菜とケーキを持ち寄ったクリスマスパーティー、そして続くプレゼント交換会は本当に良いものになった。特にローストビーフの美味しさと言ったら、とても筆舌に尽くしがたいもので――。友人宅にある漫画を読みふけるのも楽しかったなぁ。

 ここから下には、今年あった出来事や、自分心身の状態の推移を「振り返り」として記録しておきます。いつもお世話になっている皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

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パーティーで堪能した美味しいものたち

 写真を見ていただいても分かるように、最高の食事でした。

  • 2018年の振り返り

 夏までの諸事は以下にも書いてあります。いろいろありましたが、今は人生が最高に楽しいです。

9月:

 そういえば此処にはきちんと書いていなかったな、ということに気が付きました。今年の秋に大学を辞めたということです。精神と肉体にとにかくいろいろな問題が起こっていたことと、正直、イギリスで成すべきことは全て終えてしまったという考えに至ったことで下した結論でした。ある程度健康だった頃からずっと悩んでいたことなので、病気になったことは何らかの後押しだったのだろうなと感じることもあります。自分のことながら、たった一人で多すぎるものを抱えていたのだろう、と哀れに思いました。本当にどこにも逃げ場がなかったので。でも、全ては結果オーライなのです。

10月:

 自宅でずっと療養。このころ観測されていたのは発熱・頭痛・めまい・腹痛と嘔吐感・全身の関節の痛み・ひどい咳などと散々で、苦しさで一杯でした。加えて精神面では躁鬱の症状が悪化していくばかりで、とても生きた心地がしなかったです。ただし、他人の敵意や悪意に日常的に触れる機会が格段に減りました。居住地を移せば、有害な人間関係を断捨離でき、平穏を得られる可能性が上がります。そこからどうするかは自分次第。幸いなことに、故郷には自分の価値を認め支えてくれる人がいました。だからこそ、時間はかかるけれど、実現させたいものがあることを忘れずにいよう、という決意を新たにしました。

11月:

 仕事を探し始めることに。一定の収入がないと何も始まりません。ということでこの月は履歴書を書き、アポを取り、面接をするということ以外に書くことがあまり無いですね。どこかに行ったり、本を読んだり、映画を見たりといったことは日常的にしていました。旅行記を書くのも本当に楽しく、遠藤周作の「切支丹の里」に心を打たれて、こんなフィールドワークがいつかできたらいいなと感じたことを思い出します。やりたいことはいつも沢山。そして、運良く仕事も決まりました。

12月

 現在の職場に勤務して1か月が経ちました。毎日毎日覚えることがあって大変で、怒られることも多いけれど、たくさん勉強をさせていただいています。葬祭関係の小さな会社で、私はデザイン・編集・事務といった業務を担当することに。社会に適合できないと常々ぼやいている(実際に適合できていない)自分が、こうしてOLの真似事をしているというのは本当に面白い現象です。これから何か書く時のネタが増えたと思うことにします。長く務めるつもりはあまりないので、他にもやってみたい仕事を探したり、掛け持ちをしたりしています。

 あとは、マッチングアプリを始めてみることにしました。趣味や波長の合う方と仲良くできたらいいなと思っております。他にもTwitterやブログ等経由で全然かまいませんので、何か共通のトピックがあればぜひ話しかけてやってください。日々の生活の中で壁を作りすぎず、いろいろな人達と関わっていきたいです。仲良くしてくださると嬉しいです~。よろしくお願いいたします。

 2019年、猪年。年女として猪突猛進し奮闘する所です。

 職を得るまでのいろいろはこちら: