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彷徨する自由帖

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国内旅行

国内で訪れた場所の見聞録

明治の長崎に住んだ外国人商人たちと居留地の面影~グラバー園の邸宅群|長崎市旅行(3)

港町・長崎は洋館の宝庫だ。訪問時は肌寒い空気を感じつつ街歩きを楽しんだのに加えて、グラバー園で3つの重要文化財指定建造物を中心に、各所から移築された貴重な洋館群を記憶と写真に収めた。なかでも旧グラバー住宅は明治日本の産業革命遺産を構成するう…

海沿いの洋館が留めた舶来の空気・人々の名残~旧香港上海銀行長崎支店記念館|長崎市旅行(2)

電気軌道を降り、グラバー園に向かって大浦海岸通を歩いていると、左手の側に灰色をした重厚な、金庫じみた風采の建物があるのに気がついた。入口のある正面は長崎湾に向いていて、他に目立つものは少ない。その横に立つ、ガス灯を模した街灯のある一角だけ…

青雲の下で韮山反射炉を仰ぐ:明治日本の産業革命遺産 - 静岡県・伊豆の国市

初めて写真を目にしたとき、何とも言えぬ美しい外観に衝撃を受けた四本の塔。正確には四本の煙突――これは今から160年以上前に造られた韮山(にらやま)反射炉のもので、2015年に「明治日本の産業革命遺産」を構成する一つとしてユネスコに登録された、貴重な…

世界遺産・大浦天主堂~日本二十六聖人と信仰の道標を訪ねて|長崎市旅行(1)

1953年に日本の国宝へと再指定、そして2018年には世界文化遺産に登録された、長崎の大浦天主堂。今年の春に私が訪れた際には、修繕完了後の真っ白な外壁が小高い丘の上で陽の光を受け、輝いていたのを思い出す。ポルトガル人の宣教師フランシスコ・ザビエル…

名古屋を散策する(3):覚王山の揚輝荘・聴松閣と、洋菓子店のスイートポテト|愛知県旅行

二葉館を見学した後は高岳(たかおか)という地下鉄の駅から桜通線に乗り、今池で東山線に乗り換えて、覚王山で下車した。付近には覚王山日泰寺というお寺があり、それが区域の名前の由来となっている。名古屋の中心部から少し離れているここは、おしゃれな…

名古屋を散策する(2):文化のみち~和洋折衷の邸宅群をめぐる|愛知県旅行

教会を出てから引き続き、文化のみちを歩いていった。今回は白壁・主税・橦木エリア内にある、三つの邸宅を訪れた感想を書こうと思う。どの建物も明治末期から大正時代に建造が開始されたもので、和洋の意匠や様式がおもしろく組み合わされており、見ていて…

名古屋を散策する(1):文化のみち~レンガの市政資料館から主税町教会まで|愛知県旅行

私にとっては二度目の訪問となる愛知県名古屋市。前回の季節は夏のはじめで、今回は冬のさなかだった。1泊2日の旅、初日は快晴、帰りは小雨。大きな寒波に見舞われることなく過ごすことができたけれど、おそらくは花粉の飛散によるくしゃみと鼻水に苦しめら…

箱根登山電車&ロープウェイの魅力と1月の大涌谷

この間、箱根の方まで出向いた。特に用事があったわけではなく、見たいものがあったわけでもない。ただ何となく。考えてみれば、自分がどこかへ行く時は理由があるからではなくて、目的地を決めてからその理由を後付けで考えていることの方が多いということ…

千本松牧場と、展望塔から眺めた蒼い山々|東京から在来線で行く栃木・那須塩原(2)

ピラミッド元氣温泉で一夜を過ごした後、朝にはまた軽くお湯に浸かり、チェックアウト時間ぎりぎりまで二度寝をしてしまった。お布団は人間を引き込む魔のような存在だから、あまり心を許してしまわないよう気を付けないといけないと改めて強く思う(睡眠が…

噂の《ピラミッド元氣温泉》に宿泊してみた|東京から在来線で行く栃木・那須塩原(1)

事の発端は、少し変わった温泉旅館のサイトURLが友人から送られてきたことだった。その名前は《ピラミッド元氣温泉》という。検索をかけると「元『気』温泉」と表記されているものが多く見られるが、実際には「氣」という漢字を使うのが正確であるらしいので…

小樽を流れる歴史と、余市蒸留所という小さなスコットランド|北海道ひとり旅(2)

NHKの連続テレビ小説「マッサン」を視聴していた、もしくはその名を小耳に挟んだことがある――という人は一体どのくらいいるだろうか。その物語のモデルとなった人物にとても縁の深い場所が、札幌から北西の方角にある小さな町に今でも残っている。余市へと足…

札幌の周辺で、開拓使の「赤い星」と諸外国から受けた影響を探しに|北海道ひとり旅(1)

旅の始まりは2018年の8月末。大きな地震の発生する、ほんの1週間ほど前のことである。母曰く、私は幼少期からこの島の土を幾度となく踏んだことがあるらしい。自分の中にその記憶は薄いどころかほとんど残っておらず、感覚としては今回の旅行が最初の北海道…