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彷徨する自由帖

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2020-07-17から1日間の記事一覧

家伽噺 (Ⅰ)

開け放った障子のそばに座り、淑やかな雨の音を聴いていた。厚い雲越しに感じる昼の陽光は、絹で漉したように柔らかい。日頃、空から絶え間なく雫の落ちてくる天候は本当に煩わしいと思っているが、こうして髪や服の濡れない屋内にずっと居られるのなら、話…